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鴻門之会(史記)(2)原文・書き下し文・現代語訳

青=現代語訳・下小文字=返り点・上小文字=送り仮名・解説=赤字

 史記『鴻門之会』まとめ

 

沛公旦日従百余騎、来タリテエントシ項王、至鴻門

(はい)(こう)(たん)(じつ)(ひゃく)()()(したが)へ、()たりて(こう)(おう)(まみ)えんとし、(こう)(もん)(いた)る。

 

沛公は翌朝、百余騎を従え、やって来て項王にお目にかかろうとして、鴻門に到着した

 

 

シテハク、「臣()将軍セテ而攻

(しゃ)して()はく、「(しん)(しょう)(ぐん)(ちから)(あわ)せて(しん)()む。

※而=置き字(順接・逆接)

(沛公が項王に)謝罪して言うことには、「私は将軍(=項王)と力を合わせて秦を攻めました。

 

 

将軍河北、臣河南

(しょう)(ぐん)()(ほく)(たたか)ひ、(しん)()(なん)(たたか)ふ。

 

将軍は河北で戦い、臣は河南で戦いました。

 

 

レドモ()リキ

(しか)れども(みずか)(おも)はざりき、

 

しかしながら自分では思いもしなかったことです、

 

 

リテ、得ントハユルヲ将軍於此

()(さき)(かん)()りて(しん)(やぶ)り、()(しょう)(ぐん)(ここ)(まみ)ゆるを()んとは。

※能= ~できる  ※於=置き字(場所)

自分が先に関中に入って秦を破り、再び将軍にここでお目にかかる事ができようとは。



()-()小人()()ムト将軍ヲシテ()臣有一レ郤。」

()()(しょう)(じん)(げん)()り、(しょう)(ぐん)をして(しん)(げき)()らしむ。」と。

※令=使役「令ヲシテ(セ)」→「AをしてB(せ)しむ」→「AにBさせる」

近ごろ、つまらない人間が言っていることがありまして、(それは)将軍に私(=沛公)との仲たがいをさせようとしているのです。」と。

 

 

項王曰ハク、「此沛公左司馬曹無傷言ヘリ

(こう)(おう)()はく、「()(はい)(こう)()()()(そう)()(しょう)(これ)()へり。

 

項王が言うことには、「それは沛公の左司馬曹無傷が言ったことである。

 

 

()ンバ、籍何テカラント。」

(しか)らずんば、(せき)(なに)(もっ)てか(ここ)(いた)らん。」と。

※「不ンバ」=「然らずんば」、「そうしなければ・そうでなければ」

※「何テ(カ) ~ (セ)ン(ヤ)」=反語、「何を以て(か) ~(せ)ん(や)」、「どうして ~(する)だろうか。(いや、~ない)」

そうでなければ、私はどうしてこのようなこと(=沛公を殺そうとしたこと)になろうか。」と。

 

 

続きはこちら鴻門之会(史記)(3)原文・書き下し文・現代語訳「項王即日因りて沛公を留めて~」 

 

史記『鴻門之会』まとめ

 

 

 

 

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