「黒=原文」・「青=現代語訳」
解説・品詞分解のみはこちら大鏡『雲林院の菩提講』解説・品詞分解(2)
誰も少しよろしき者どもは、見おこせ、居寄りなどしけり。
誰でも少し身分や教養のある者たちは、(話に興味を持って、老人たちの方を)見たり、近寄ったりなどした。
年三十ばかりなる侍めきたる者の、せちに近く寄りて、
(その中で)三十歳ぐらいの侍らしく見える者が、ひたすら近くに寄って
、
「いで、いと興あること言ふ老者たちかな。
「なんとまあ、とてもおもしろいことを言う老人たちですなあ。
さらにこそ信ぜられね。」
まったく信じられません。」
と言へば、翁二人見かはしてあざ笑ふ。
と言うと、おじいさん二人は、顔を見合わせて大声で笑う。
続きはこちら大鏡『雲林院の菩提講』現代語訳(3)