古文

新古今和歌集「寂しさはその色としも~」解説・品詞分解・現代語訳

「黒=原文」・「赤=解説」・「青=現代語訳

作者:寂蓮法師(じゃくれんほうし)

 

寂しさは  その色としも  なかりけり  まき立つ山の  秋の夕暮れ

 

 

しも=強意の副助詞。訳す際にはあまり気にしなくてもよい。

 

なかり=ク活用の形容詞「無し」の連用形

 

けり=詠嘆の助動詞「けり」の終止形、接続は連用形。「けり」は過去の意味で使われることがほとんどだが、①和歌での「けり」②会話文での「けり」③なりけりの「けり」では詠嘆に警戒する必要がある。①はほぼ必ず詠嘆だが、②③は文脈判断

 

この寂しさは、どの色と限ってのことではないのだなあ。(ただどことなく寂しい)常緑樹が立ち並ぶ山の秋の夕暮れよ。

 

 

 

『新古今和歌集』まとめ

 

 

 

-古文

© 2024 フロンティア古典教室 Powered by AFFINGER5