フロンティア古典教室

荘子『胡蝶の夢』原文・書き下し文・現代語訳

      2016/02/08

青=現代語訳・下小文字=返り点・上小文字=送り仮名・解説=赤字

 

 

昔者、荘周夢胡蝶

昔者(むかし)(そう)(しゅう)(ゆめ)()(ちょう)()る。

 

昔、荘周は夢でチョウになった。

 

 

栩栩然トシテ胡蝶(なり)

()()(ぜん)として()(ちょう)なり。

 

ひらひらと飛んでいてチョウそのものであった。

 

 

シミヘル(かな)()ナルヲ(なり)

(みずか)(たの)しみ(こころざし)(かな)へるかな。(しゅう)なるを()らざるなり。

 

(チョウであることを)自分で楽しみ、満足したことだなあ。(自分が)荘周であることに気づかなかった。

 

 

俄然トシテムレバ、則遽遽然トシテ(なり)

()(ぜん)として()むれば、(すなわ)(きょ)(きょ)(ぜん)として(しゅう)なり。

 

突然目が覚めると、はっと我に返って(自分は紛れもなく)荘周であった。

 

 

()、周()レル胡蝶一()、胡蝶()レル()

()らず(しゅう)(ゆめ)()(ちょう)()れるか、()(ちょう)(ゆめ)(しゅう)()れるか。

 

荘周の夢で蝶になったのか、チョウの夢で荘周になったのかわからない。

 

 

()胡蝶、則ラン分矣。

(しゅう)()(ちょう)とは、(すなわ)(かなら)(ぶん)()らん。

 

(しかし、)荘周とチョウとは、必ず区別があるはずだ。

 

 

物化

(これ)()(ぶっ)()()ふ。

 

このことをまさしく「物化(=万物の変化)」というのである。

※「物化」とは、本質的には一つである物がさまざまに変化すること。万物は変化を繰り返し、自分もチョウもその変化のうちの一つに過ぎず、本来は区別などないと荘子は考えている。おそらく。

 

 

『荘子』まとめ

 

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