古文

万葉集「石見のや高角山の~」解説・品詞分解・現代語訳

「黒=原文」・「赤=解説」・「青=現代語訳

作者:柿本人麻呂(かきのもとひとまろ)

 

(いわ)()のや  高角山(たかつのやま)の  ()の間より  我が振る袖を  (いも)見つらむか

 

 

や=間投助詞、詠嘆

 

より=格助詞、(起点)~から、(手段・用法)~で、(経過点)~を通って、(即時:直前に連体形がきて)~するやいなや

 

妹(いも)=名詞、妻、親しい女性。対義語「背・兄・夫(せ)」夫、親しい男性

 

見=マ行上一動詞「見る(みる)」の連用形。上一段活用の動詞は「{ ひ・い・き・に・み・ゐ } る」と覚える。

 

つ=強意の助動詞「つ」の終止形、接続は連用形。「つ・ぬ」は「完了・強意」の二つの意味があるが、直後に推量系統の助動詞「む・べし・らむ・まし」などが来るときには「強意」の意味となる

 

らむ=現在推量の助動詞「らむ」の連体形、接続は終止形(ラ変なら連体形)。

 

か=疑問の係助詞

 

石見の高角山の木の間から、私が振る袖を妻は見ていただろうか。

※柿本人麻呂が石見(=島根県西部)にいる妻と別れて上京する際に詠んだ和歌。

 

 

 

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