解答はこちら無名草子『清少納言（清少納言と紫式部）』（２）問題の解答
その『枕草子』こそ、心のほど見えて、いとをかしう侍れ。①さばかりをかしくも、あはれにも、いみじくも、めでたくもあることども、残らず書き記したる中に、宮の、めでたく、盛りに、②時めかせ給ひしことばかりを、身の毛も立つばかり書き出でて、関白殿③失せ④させ給ひ、内大臣流さ⑤れ給ひなどせ⑥しほどの衰へをば、⑦かけても言ひ出でぬほどのいみじき⑧心ばせなり⑨けむ人の、⑩はかばかしきよすがなども⑪なかりけるにや。
乳母の子なりける者に具して、遥かなる田舎に⑫まかりて住みけるに、襖などいふもの干しに、外に出づとて、『昔の直衣姿こそ⑬忘られね。』と⑭独りごちけるを、見侍りければ、⑮あやしの衣着て、つづりといふもの帽子にして侍りけるこそ、いと⑯あはれなれ。まことに、いかに昔恋しかり⑰けむ。」
問題１．「大臣」、「乳母」、「直衣」の漢字の読みを答えよ。※「だいじん」、「うば」以外の読み方で答えよ。
大臣：
乳母：
直衣：
問題２．「③失せ」、「⑧心ばせ」、「⑩はかばかしきよすが」、「⑫まかり」、「⑭独りごち」、「⑮あやしの」、「⑯あはれなれ」、のここでの意味を答えよ。
③
⑧
⑩
⑫
⑭
⑮
⑯
問題３．④させ、⑤れ、⑥し、⑨けむ、⑰けむ、の文法的説明として、次の記号から適当なものを一つ選んで答えよ。
ア．過去 イ．完了 ウ．詠嘆 エ．受身 オ．尊敬 カ．自発 キ．可能 ク．使役 ケ．過去推量 コ．過去の伝聞 サ．過去の婉曲
④
⑤
⑥
⑨
⑰
問題４．「②時めかせ給ひし」、「⑬忘られね」、を例にならって品詞分解し、説明せよ。
例：「い は／ず。」
いは＝動詞・四段・未然形
ず＝助動詞・打消・終止形
②品詞分解：「時 め か せ 給 ひ し」
⑬品詞分解：「忘 ら れ ね」
問題５．「①さばかりをかしくも、あはれにも、いみじくも、めでたくもあることども」、「②時めかせ給ひし」、「⑦かけても言ひ出でぬ」、「⑪なかりけるにや」、の現代語訳を答えよ。
①
②
⑦
⑪
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